どもこんばんわ。前回は月曜の夜に更新かけたんで一週間ぶりというには少しばかり早いですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。前回のはちょっとした例外としても、今年に入ってからは週末更新のペースを維持できてるっぽいです。
2回前の「エグゼクオフのご案内」は土曜日だ。こいつは少しばかり早くないか?
……あ。そうか、あのときは名古屋の定例オフに合わせたから早めに更新かけたんだったっけ。一応、毎週月曜の午前0時頃に更新かけるつもりでスケジュール組んでんだけど…今まで一回も該当無しかよ、オイ。
ということは、今回が初めてのオンスケジュールか。
考えてみたら、かなりマヌケな話よね。そんでも、それなりのペースでやってるってことでご容赦を。さて前回のラストでお伝えした陸域観測技術衛星「だいち」ですが、1月24日午前10時33分に無事打ち上がりました。
おー、めでたい。ところで、23日のトラブルは?
H-IIAロケット用の発射台は二つあるんだけど、今回は使用しない方の発射台用のテーブルを使ったせい[SACニュース掲示板No.969]らしいわね。双方でパラメータの設定が異なるので、今回のようなトラブルが起こったんだって。
H-IIAの8号機と9号機は並行作業だからなぁ。
その原因究明で打ち上げが一日ずれたわけだけど、打ち上げ準備はほとんどトラブル無くすすみ、きわめてスムーズな打ち上げだったってコメントがでてるわね。ロケット主任が準備中に居眠りするくらい余裕があったらしいわよ。
連日徹夜で、トラブルがないとなればそれも仕方あるまい。
さてロケットはデータもばっちり取れた文句なしの打ち上げだったわけだけど、「だいち」の方は……こちらも現在問題なしになってるわね。太陽電池パドルをはじめとして、すべての装置の展開に成功したわね。
「だいち」って、やたらでかい太陽電池積んでなかったか?
「だいち」の外観上の特徴よね。軌道の関係で進行方向の左側からしか太陽光を受けないもんだから、本体の影にかからないように一翼型を採用してるのよね。その長さ、実に22m。寿命末期でも7kwもの大電力を供給できるって。
……オール電化住宅一軒を賄えるな。
で、観測機器は3つ積んでて、一番目立つのが幅3m、長さ9mのフェーズドアレイ方式Lバンド合成開口レーダ(PALSAR)よね。これは衛星自身が電波を発するアクティブ型のレーダーで、昼夜天候問わずの運用ができるんだって。
他の二つは?
パンクロマチック立体視センサ(PRISM)と高性能可視近赤外放射計2型(AVNIR-2)の二つで、両方とも光学観測用。で、PALSERと合わせた3つが相互に補完しあって陸域の観測を行う訳ね。
そういえば海域の方はどうなってるんだ?
1996年打ち上げの「みどり」で全域を観測していたんだけど、陸域と海域の二つに分割することになったのね。陸域の方は「だいち」が担当して、海域の方は「みどりII」が担うはずだったんだけど…
電源系が故障したんだったっけか。
太陽電池パドル本体か、そこから電力を伝えるハーネスが原因[PDF]らしいわね。地球規模での環境変化の実態をとらえるはずだった衛星なんだけど、わずか9ヶ月で運用終了。ほんとに惜しいことだわ。
ところで、「だいち」も早々にトラブルを出したらしいが?
27日に発生したデータ処理系の異常ね。それなら11時間ほどで復旧完了。宇宙線食らったのが原因らしいけど、システムをリセットしたら直ったって。そのあとクリティカルフェーズを終了し、現在は予定通り初期機能確認フェーズに入ってるわね。
おお、ちゃんと動いてたか。ひとまず安心だな。
だね。これから3ヶ月かけて全システムの性能評価試験をした後、いよいよ本格稼働に入るわけだ。日本国内に限っても詳細な情報がない地域があるんだけど、それも過去の話になるかもね。ということで、今回はここら辺で失礼します。